2016年6月7日火曜日

Tour of Japan 富士山ステージからみるヒルクライムのリアル

Tour of Japan第6ステージは日本で行われるヒルクライムレースで多分一番レベルが高いです。ステージレースの1日なので、それまでのステージで疲労していることを考慮に入れても、総合優勝のかかる重要なステージなので軒並み登れる選手は皆狙ってきます。

先日走ってきて全体で17位、日本人1位でコースレコード(41:45)でした。長い間森本さんの出した42分フラットぐらいの記録が破れなかったので、ようやく一歩進めたかなという気持ちがあります。初めて出た自転車のレースはヒルクライムだったので、少なくともあの日は日本人でヒルクライムが一番速かったなという感慨もあります。一方でまだまだ海外の選手に追いつけていない焦りもあります。

とはいえ、ようやく先頭が見える位置でかなりの時間を過ごすことができたので知見をパワー・ケイデンスデータと共に共有します




1.スタートはあたりまえですが速いです。しかし今回は安定しています。十分なトレーニングを積んでいて、無駄な上げ下げがなければある程度(この場合は中間の馬返し過ぎまで)ついていかないと好記録は厳しいでしょう。ヒルクライムといえどロードレースの要素はあります。20km/hを下回っていても、同じテンポで引いてもらえるチャンスがあれば脚をためられます。とはいえ、加減速は著しく脚を使うので避けたほうが良いです。冷静と情熱の間で身体と対話しましょう。

2.ケイデンスは低いところで60ちょっと、通常で90ぐらい、ちょっと緩いところで100ぐらいといったところでしょうか。こうしろ、というセオリーはありません。楽に速く走れればなんでもよいです。ただし、一番きついところでどれぐらいケイデンスが欲しいかを確認してギヤを決めておかないと当然回せなくなります。今回は34*28まで使いました。(max 20%ぐらいの勾配です)もう少し軽いのがあっても良かったかもしれませんが、特に不足は感じませんでした。

3.記録を求めるなら最後まで淡々と。勝負をかけるなら終盤はロードレースと同じです。ラスト1〜2キロの区間で3回アタックをしています。